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国際文化学科 教授 ブレンダ・ハヤシ

2014.10.02

はじめまして。国際文化学科に所属する4人の外国出身の教師のひとり、ハヤシ・ブレンダです。宮城学院女子大学で英語教育にかかわっています。高校生のみなさんは「英語」という科目が好きでしょうか。好きな人も、そうではない人もいると思います。
私はいろいろな状況で外国語を勉強してきました。外国語学習者としての私の経験を、みなさんとシェアしたいと思います。
みなさんが英語を学ぶヒントになるかもしれないし、たぶん楽しんで学ぶこともできるのではないかと思います。

私が小学校5・6年のとき、ミセス・アルビンという先生に習いました。
先生は、私たちに教えることが楽しいと言いました。なぜなら、私たちの母語が英語であり、英語を話す親を持っていたからです。そのため、ミセス・アルビンは生徒が授業を本当に理解しているかどうか心配する必要がない中で教えることができたのです。

それに加えて先生は、私たちの親と容易にコミュニケーションすることができました。私は多民族が暮らすカリフォルニア南部で育ったので、生徒や親が、英語が母語ではない場合、教師はコミュニケーションを取るのが難しい場合があるということを知っていました。

私の教師、ミセス・アルビンはスペイン語を話すことができたため、とても貴重な先生でした。私たちのクラスを担当する前は、第1言語がスペイン語である多くの子どもたちのクラスをいつも担当していました。それはすなわち、どのように教えるか、ということを注意深く考えなければならないし、そして保護者の人たちとどのように話をするか、ということにも非常に気を使わなければならないということです。

私たちに英語だけで教えるようになってから数週間後、先生は教室でスペイン語を使いたいという気持ちがあることに気付きました。先生はまた、スペイン語を少し知っていることが、カリフォルニア南部に暮らす子どもたちにとって利点になることを知っていました。
そこで先生は、毎朝授業の始めに10分から15分間、基礎的なスペイン語の単語と表現を私たちに教えようと決心しました。これは2年間続きました。これがとても楽しく、私たち生徒は、試しにスペイン語を使って遊び始め、習った単語や表現を使ってオリジナルの文を作り始めました。例えば「持ってくる」「私に」「あなたの」「頭」という単語を使って、“Come here” (スペイン語:ven aqui) と言う代わりに”Bring me your head” (スペイン語:traigame su cabeza) と言いました。私たちはスペイン語で “Come here” という言い方は知っていましたが、可笑しい文章を作り上げる方が楽しいと思ったのです。

 

私の最初のアドバイスです。
それは、「あなたが学んでいる外国語で遊びなさい」ということです。

中学3年と高校1・2年のとき、フランス語を勉強しました。
中学3年のときは、基本的にダイレクト・メソッドを使った勉強法で学びました。私たちは教科書を使い、教師はフランス語で私たちに話しかけました。文法についての説明はあったかどうか覚えていません。授業の焦点はほとんどリスニングとスピーキングに置かれていて、対話の練習をしました。
高校1年のときは、対話の練習がもっと増えました。フランス語の授業は私にとっては容易でしたが、単語や表現は今ほとんど覚えていません。
3年間フランス語を学習した経験について考えると、心に残っているのは、高校2年のときのことです。私たちはエドモン・ロスタンの戯曲「シラノ・ド・ベルジュラック」を読まなければなりませんでした。先生のミセス・ケリーがオリジナルのフランス語でそれを読みますと言ったとき、私たちは先生が気でも狂ったのかと思いました。私たちはフランス語を読むなんてできなかったのですから。その日までフランス語を読んだことがなかったのです。私たちはできない、無理だと抗議しましたが、ミセス・ケリーは、もし本当に必要になったら英語の訳を使えばいいからと言いました。

 

私たちは何とかフランス語で全体を読むことができました。しかも文法訳読法はしなかったのです。つまり、1文ずつ戯曲のセリフを訳していくことはしませんでした。私たち生徒にとって驚きだったのは、ストーリーのおおまかな筋立てが理解でき、ストーリーが素晴らしいと感じたのです。
ミセス・ケリーは、フランス語を学ぶということはただ言葉を勉強するだけではない、ということを確信していたのだと思います。その上先生は、私たちに何かにチャレンジしてもらいたいと思っていました。 
つまり私たちは、普段快適だと思っているゾーンから自分たちを押し出す必要があったのです。

 

ここに私の2番目のアドバイスがあります。
「あなたが本当に英語の使い手になりたいと思うなら、あなたが快適と思うゾーンから一歩踏み出しなさい」ということです。

大学のときは日本文学を専攻したので、当然のことながら、日本語の授業を受けなければなりませんでした。ある授業では、教授は週ごとに漢字の小テストを実施しました。漢字を読むだけではなく、書くこともしなければなりませんでした。
私は週ごとに漢字のリストを勉強するのは構わないと思っていましたが、漢字を書く必要性については教授に同意できませんでした。いったいなぜ漢字を書く必要があるのかと思っていました。読むだけで充分じゃないかと。そのため、毎週行われる漢字の小テストは成績がとても悪いものでした。漢字は読めたけれど、書けなかったのです。
ある日教授は、私に研究室へ来るように言いました。教授は私に、漢字が読めるのに書けないのはどうしてなのかと聞きました。私は納得できないからだと答えました。結局、将来日本に住むわけではないのだし、漢字を書くことはないでしょうから、と。それを聞いて教授が「あなたの気持ちは分かった。でも単位を取得したければ勉強した方がいいよ。」と言いました。

 

何年も経ってから、私の、今は亡き義母が、高校のとき英語を勉強するのが嫌だったと話してくれました。ある日彼女は、授業中ノートに絵を描いていました。ちょうどそのとき、先生が机のところに来ました。先生は、絵を描くのをやめてきちんと英語を勉強しなさいと言いました。それを聞いて義母は「そもそも何で英語を勉強するんですか。私は将来英語なんて使いません。外国へ嫁に行くわけではないのに。」と言いました。そのとき彼女は、まさか自分の2番目の息子がアメリカ人と結婚することになるとはまったく分からなかったのです!

 

3番目のアドバイスはこうです。
「将来どうなるかは分からないのだから、機会があるときは一生懸命勉強しましょう。」

 

さて、教師としての経験に基づくアドバイスをもう少ししましょう。
東京に住んでいたときのことです。私は、航空管制官になる人たちに英語を教える仕事をしていました。彼らが特に必要としていたのは、リスニングのスキルと英語の発音スキルを伸ばすことでした。何故かというと、パイロットと交信していても、彼らにはパイロットを見ることはできないからです。
交信のほとんどは決まりきった表現なので、通常の状況では何も問題ありません。しかし、もし緊急事態になったときは、パイロットと話さなければなりません。もちろん事前に用意された台本などありません。 

このような状態のとき、最も重要な言語機能のひとつが「確認」です。(例えば「つまり~ですか」あるいは「~ということですか」など)。言語を学ぶ人はこういった種類の表現をマスターする必要があると思います。なぜなら、話し手と聞き手が、今何を論じているのかを等しく理解していることを確認することが重要だからです。

英語が上手になることは多くの人が目標としています。そのためには、リスニングのスキルを向上させることがより重要だと思います。
もし誰かが発したメッセージをあなたが正しく解釈できなかったら、あなたはコミュニケーションの食い違いというリスクを負うことになるのです。
将来あなたは英語話者でない人たちと英語で話す可能性があります(それもかなり)。もし発音が悪ければ、あなたのメッセージはきちんと届かないでしょう。それもまた、コミュニケーションが食い違ってしまうことになります。

 

そのため、次のアドバイスは、
コミュニケーションの食い違いを最小限にするために、「発音と同様にリスニングのスキルも磨きましょう」、ということです。

 

2011年の東日本大震災とそれに続く津波の少し後、世界中の人々から援助の申し出がありました。人々は日本、特に東北が復興することを手助けするためにいろいろな方法を考えました。
UCLAのポール・テラサキ博士は、アメリカの大学生が日本を訪れて日本について知る教育ツアーを立ち上げました。このプログラムに参加した学生は日本のいろいろな場所を訪れ、特別な大学のレクチャーを受け、日本の学生と交流しました。
2年間のプログラムの実施中、テラサキ・プログラムの学生は4回、宮城学院を訪れました。彼らが宮城学院を訪れたとき、英語のレクチャー(私が担当しました) を受け、レクチャーに来た日本人学生とディスカッションをし、後で昼食を食べながらお互いに話し合いを行いました。

当然のことながら、日本人学生はアメリカ人学生と英語で話をしなければなりませんでした。学生の多くはそれを難しいと感じましたが、ベストを尽くし、その結果、そのイベントはとても価値のあるものだと思えました。(これに関するいくつかのコメントは、本学の国際交流センターのウェブページで見ることができます。)

 

私からの最後のアドバイスは、
「英語を使う機会を見つけましょう、そして英語の能力についてあまり心配することはありません」ということです。
人は言語の正しさよりも、むしろあなたの話の内容に興味を持つのです。

外国語の学習者として、および教師としての経験に基づいたアドバイスをお話ししました。
上の考えがあなたにとってお役に立てばいいなと思います。
英語やスポーツが得意になるには練習が不可欠です!

「2014.8マンチェスターユナイテッドスタジアムにて」

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