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食品栄養学科 教授 平本 福子

2018.07.17

私は食品栄養学科で管理栄養士養成教育の調理学を担当していますが、長く小学生の食教育に関わってきました。今回は、ゼミの学生たちと進めている「魚丸ごと食育」についてお話します。

東日本大震災により、塩竃市魚市場は建物すべてが流されました。2015年7月には魚市場が再建され、これからは魚を売るだけではなく、消費者と直接かかわる活動もしていきたいと、調理台7台を備えた「魚食普及スタジオ」ができ、平本ゼミとの連携が始まりました。

塩竃といえばマグロが有名ですが、冷凍キンメダイ水揚げ日本一、かまぼこ、わかめ等もあるので、塩釜の子どもたちに塩釜の魚を知ってもらいたいという想いから始まったのが「塩釜さかな丸ごと探検隊」です。

活動名の「さかな丸ごと探検」は、近年、魚を食べる人が減少していることから、子どもたちに魚のおいしさを知ってもらうことはもちろんですが、地球の資源である魚の生態や生産・流通から食卓までのフードシステムにも触れ、魚のことを“丸ごと”知ってもらいたいというのがねらいです。

例えば、キンメダイの時には、まず、どこの海で育ち、市場まできたのかについて、魚市場の方から話があり、子どもだけでなく大学生も知らないことばかりでした。次にキンメダイをさばくのですが、子どもも学生もはじめてで、みんな、キャーと騒ぎながらもなんとか干物のように開くことができました。料理(干物ごはん)づくりでは、子どもたちが自分で考えて動けるように、学生たちが丁寧にサポートします。できあがった干物ごはんをみんなでおいしく食べる頃には、魚の町塩釜のよさを参加者全員で共有することに。

私は調理学を学んだ後、もっと広い視野から人間の食生活をみたいと食生態学を学びました。「さかな丸ごと食育」は食生態学の仲間と一緒に進めているものです。人間の食生活は環境に左右されています。管理栄養士にも、栄養面だけでない多面的な学びが求められています。

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