オープンキャンパス開催レポートを公開中!

教育学科・児童教育専攻 教授 渡辺徹

2016.09.30

こんにちは。渡辺徹と申します。芸能人に同姓同名の者がいますが、彼は全くの別人です。彼より痩せてはいますが、年齢はかなり上です。(最初からがっかりさせてごめんなさい)

私は特別支援教育、特に発達障害教育学が専門です。所属する児童教育専攻では、小学校教諭免許状に加えて、今年度から新たに特別支援学校教諭免許状(知的障害・肢体不自由・病弱の3領域)も取得できるようにカリキュラムが編成されています。現在の1年生のなかから4年後には特別支援学校の教員として活躍する人が出てくることを今から楽しみにしています。

授業のこと

私の担当する授業科目に、1年生が履修する「教育と共生社会」と「特別支援教育概論」があります。授業では障害者の処遇史、特別支援教育の理念や教育制度、各種障害の定義と特性などの講話のほか、障害理解のための疑似体験やディベートもやります。たとえば「知的障害児が通常学級で学ぶことは是か非か」をテーマに、180名近くの履修者を機械的に賛成派、反対派に二分。教材のDVDを視聴後7~8人のグループ討議をふまえて、グループリーダー同士の作戦会議、最後に代表者が立論を行います。反論・反ばくも同じプロセスで、最後に勝敗を決します。機械的に分けたことで、かえって自分とは違った意見について深く理解できたという声も聞かれます。多人数の参加型授業で結構盛り上がりますよ。

うれしいできごと

前期授業15回目の終了時、それこそ自然発生的に学生のみなさんから拍手が一斉に起こり、年甲斐もなく思わずウルウルしてしまいました。教員や一般の人向けの講義・講演は仕事がら数多く、そこで司会の方が参加者に要請して感謝の拍手をいただくことは稀ではありません。しかし、要請したわけでもないのに学生のみなさんから拍手をいただいたのは、35年近く大学に籍を置いて授業をしてきた私にとっても初めての経験でした。頑張って勉強した自分へのご褒美の拍手、担当者が高齢だったので御苦労さんの励ましの拍手が入り混じっていたかもしれませんが、私のメッセージが、学生のみなさんの心に少しは届いたのだと確信した瞬間でした。授業の最後にお話したことは次のようなことです。

学生へのメッセージ

・「出席票をチェックし、一人ひとりの感想・質問を読み、次回までQ&Aの資料を作成するのは大変だけれど、でもすごく楽しみです」

・「なぜならそれを読むと、ハッとするような疑問やほんとうに素直で率直な感想があり、私が提示する課題に真摯に向き合ってくれていると実感できるからです」

・「週末1時限目の授業なのに一度も欠席しなかった人がほとんど。その頑張りに私は励まされて授業をしてきました。そんなみなさんに心から感謝します」

・「障害は自分にとって関係がなく、遠い世界のことと思っていたのが、わずかでも近くなったと感じることができたら、この授業を履修した意味はあるのです」

・「共生する社会の一員として、社会的な弱者である障害児者を理解し寄り添うことは、人間として最も大事なこと。その点でみなさんは実に優れた資質・感性を備えています。この大学で学べることに誇りを持ち、4年間でもっともっと自分を磨いてほしい。大いに期待しています」

特別支援教育を学ぶことは教育の本質を学ぶこと

拍手をもらったから学生を褒めるのではありません。学ぶことの楽しさと厳しさに向き合い、指導に真摯に応えようと常に努力する態度が素晴らしいから褒めるのです。「どこかのヘンなおじさん」のような私に、他学科の学生でも、廊下ですれ違うといつもにこやかに挨拶してくれます。そんなときはほんとうに一日気分爽快。こんな素敵な学生が宮城学院女子大学には大勢いるのです。

3年生、4年生になると少人数でのゼミが始まり、卒業論文作成に向けた研究課題に取り組みます。是非本学に入学して、特別支援教育をいっしょに学んでみませんか? きっと教育の本質に触れることができるはずです。そのわけは入学してからのお・た・の・し・み。

エッセイ トップへ

リレーエッセイの記事