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音楽科准教授 なかにしあかね

2008.05.08

20080512

こんにちは! 音楽科のなかにしあかねです。
阪神タイガースの快進撃が心地よいこの頃、新入生の皆さんもそろそろ大学生活に慣れて来られたでしょうか?

宮城学院女子大学音楽科には実技系と文化系という2つのコースがあって、私は文化系の応用制作専攻を担当しています。応用制作専攻って何をするところ?・・・ 作曲・編曲はもちろん、コンピューターソフトを使用したDTM(デスクトップ・ミュージック)から、舞台の企画制作まで、音楽に関わるものづくりがいっぱいつまっているのが、応用制作専攻です。当ホームページの音楽科オリジナルサイトには、これまでの学生達の卒業制作テーマや、実習で制作した作品なども公開していますので、そちらもぜひご覧下さい。

で、そんな応用制作専攻をひとりで担当している先生って、何者?・・・・ 私の専門は、作曲し、ピアノを弾く(専門は声楽の伴奏)ことです。ほかに、コンサートの企画をしたり、翻訳したりモノを書いたり、テレビ番組の音楽監修をしたり、コンクールの審査員もすれば合唱指導や指揮もします。いろいろやってます。楽しいよ。

今、やっていることは、新曲のスコアとパート譜を仕上げながら、これから秋のシーズンまでにコンサートで弾く曲を計50曲くらいさらいながら(練習するという意味)、次に書く作品のテキスト読み込みながら、コンサート4本分の準備(プログラムの校正やデザイナーとの打ち合わせや選曲や出演者の手配と連絡)を同時進行しています。同時に、春にレコーディングしたCDの二回目の編集盤を聴いてチェックしながら解説文を書き、6月に出版される楽譜の校訂をし、翻訳責任を負っている教本が今年の4月、7月、10月に4巻ずつ計12巻出版されるので翻訳作業の大詰めに入ります。
あと、5月はもうひとつ、作曲家としての私の個展『なかにしあかね作品展Ⅳ』があり、その練習や準備もあります。作品展は今年で第4回目となりますが、今回は、女声合唱と、素晴らしい二人の歌手と、6人のNHK交響楽団メンバーという豪華な演奏陣が、ほ・ん・と・う・に・感動的な演奏をして下さいます。演奏がいいと、いい曲に聞こえるから不思議です! 何より嬉しいのは、演奏者の皆さんが、真剣に楽譜を読み込み、話し合って、よりよい演奏にしようと真摯に努力して下さることです。
これが私の5月上旬です。
あ、もちろん、大学の授業の準備をしたり、ゼミ生の卒制テーマに関する資料を読んだり、学生や卒業生とお茶したりすることは、最優先ですよー。

先日、この春入学したばかりの1年生が、遠慮がちに研究室にやってきました。
「先生はテレビの仕事とかされてますが、どうやったらそういう仕事ができますか?」
という、かわいいご質問でした。
私がやっているのは、ドラマやバラエティー番組でタレントさんがピアノを弾いたり楽器を演奏したりする時の、簡単で豪華に聞こえる編曲をしたり、タレントさんにレッスンしたり、撮影の現場で楽器の配置の打ち合わせや演奏の指導をしたりすることです。吹き替えの演奏を自分ですることもあります。バックに大合唱が並ぶようなときには、合唱団を手配し、合唱用の楽譜を書いて事前指導に行き、本番当日の細かな演出の変更などにも対応します。テレビの仕事は、たまーに画面に映ったり、許可が下りれば学生さんを現場に連れて行ったりするので印象が強いのだと思いますが、私の仕事の中では割合としては多くはありません。以前はレギュラー番組に携わらせて頂いて毎週スタジオにこもっていましたが、ここ数年は特番などの企画ものしかやってないですし。
かわいい一年生は、話を聞いてみると、スタジオミュージシャン、テレビなど、まだ漠然とカタカナに憧れておられるようでしたので、まずは大学で勉強することをしっかり身に付け、自分のやりたいことをもう少し具体的に絞ってからもう一度おいで、と帰しました。

今、私は音楽をめぐるいろいろな分野に幅広く関わっていますが、こうしたいと思ったことが全部できているわけではもちろんありません。実現したことよりも幻に終わったものの方がよほど多いのです。いろんな現場でいろんな方と一緒に仕事すると、そりゃあいろんなこともあるしね。それでも、ひとつひとつのプロジェクトを誠実に丁寧に仕事し、小さな信頼を少しずつ積み重ねて、へこまず折れずよりよいものを創ることにエネルギーを注いできた、今、道の途中です。

願えば夢はかなう、なんてきれいごとですよね。願っただけでは夢はかないません。でも、願い続けることはとても大切です。大きな力になります。願い続ける力は、目の前の、小さな一歩を踏み出す勇気をあなたに与えてくれます。絵空事のような夢が本当にあなたの望む通りに実現するかどうかなんて、実は重要じゃないんです。あなたが願い続け、ポジティヴに上を向いて歩き続ける力を持てるかどうか、それが大事なんです。高い山も眺めているだけでは、向こうから近づいてきたりはしません。まず今日の小さな一歩。あのかわいい一年生がおずおずと私に近づいてきたのも、もしかしたら彼女の大切な小さな一歩だったかも知れません。おぉ~~責任重大やなー。
ちょっと勇気を出して一歩、ちょっと頑張ってもう一歩。そしたら、いつのまにか結構高いところまで登れているかも知れません。高いところから視野広く眺めたら、実は自分が必死に登ってた山なんてほんのちっぽけなものだった、と気づくんだけどね・・・ははは・・・ま、そのくりかえしです。とりあえず上向いてれば、空には太陽も月もあるから。

私も、授業や会議で疲労困憊の体に鞭打って、よいしょっと、今日のささやかな一歩を登りますよ。明日は数週間分ずるずると落ちてるかも知れないけど、これ幸いとひとやすみしたら、またその次の日には、めげずに小さな一歩。とりあえず次の山頂めざして。ついでに阪神タイガース優勝もめざして!!

2008年5月8日

なかにしあかね

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